2018年12月22日土曜日

コツボゴケ

コツボゴケ Plagiomnium acutum (チョウチンゴケ科) ③ツルチョウチンゴケ類 <種一覧へ> <マトリックス> 

コツボゴケは雌雄異株で、ツボゴケは雌雄同株(同苞)といわれており、雄株があれば間違いなくコツボゴケになりますね。でも、雄株がなければツボゴケとはならない訳で、ツボゴケはいつまでも出せないことになります。
平凡社のツボゴケの写真を見ると、雄花盤が写っていますので、これもコツボゴケですね。
ツボゴケはよくランナーを伸ばすとか言われていますが、雄花盤を着けて、ランナーをよく伸ばしている個体も結構見ますので、当てにはならないのではと思っています。
細胞の大きさや整い具合で分けたりもするようですが、細胞自体、かなり変異がある形質ですので、そこまでして分けなくてもと思ってしまいます。Sさんのツボゴケを見ますと、雄花序があるのに、細胞の大きさは不均一となっています。この形質が両者の判別に使えないことを示唆していると思います。
絶対的自信を持ってツボゴケを出せないので、アマチュア的には全部コツボゴケでいいかもと感じています。
そもそも、雌雄同株か雌雄異株かで別種とすべきなのでしょうか。図鑑の記述で「雌雄異株または同株」となっている種も見ました。どうとらえたらいいのか、まるで理解できていません。
コツボゴケの検鏡写真はこちらです。

 写真1:こんな感じが多いでしょうか。1812埼玉。

写真2:雄株なのでコツボゴケ(1812埼玉)。だら~んと垂れるのはツボゴケかもとか言われていますが、これではツボゴケは出せないですね。 

 写真3:雄花盤です。(1812埼玉)

写真4:原糸体?(1812埼玉)

写真5:愛知の海上の森にて。雄花盤あります。かなり垂れています。

写真6:上の個体です。乾燥するとよく巻縮します。

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