2020年1月29日水曜日

センボンゴケ科

センボンゴケ科(25属80種) <種一覧へ> <マトリックス>


小形で種数が多く、とても難しい種群です。
約半数が石灰岩性蘚類で、石灰岩性蘚類の約3分の1を占めます。


センボンゴケ科の特徴


・立つコケ
・蒴は直立していることが多い。
・細胞は小さめ。
石灰岩性蘚類が多い。
・葉は披針形や舌形が多い。
・基物は岩か土がほとんど。樹幹、腐木、根際などに生えるものはほんの少し。(サジバオウゴンゴケ、コモチネジレゴケ・・)


グループ分け


とりあえずのグループ分けです。今後間違いなく変動します。

①ハマキゴケなど(葉が幅広い、円頭、葉縁が内曲するなど)
◆ロカイゴケ属(2):葉の表面に毛みたいのを密生。長野のみ。
◆ナガバヒョウタンゴケ属(1):人家周辺。パピラなし。倒卵形。
◆エゾネジレゴケ属(3):石灰1。C字形のパピラ。高山帯。
◆ハマキゴケ属(3):蒴歯なし。乾で葉縁内曲。
◆オウゴンゴケ属(2):葉先近くの葉縁に粗い鋸歯。さじ形~舌形。
◆クロコゴケ属(1):石灰1。蒴歯なし。微小。舌形で円頭。透明細胞群が葉縁でせり上がる。
◆ホンモンジゴケ属(2):舌形~倒卵形。
◆センボンウリゴケ属(1):石灰1。乾で葉縁内曲。舌形。葉の上部に明瞭な鋸歯。
◆ネジレゴケ属(5):石灰1
◆コゴケモドキ属(1):葉身基部に逆U字形の境界線。へら形。

特徴的な種やなじみ深い種が含まれています。消去法でまず理解したい種群です。

②ネジクチゴケなど(黄緑色で鈍頭イメージ)
◆メンボウゴケ属(3):蒴歯と口環なし。複数のパピラ。
ネジクチゴケ属(9)石灰5。蒴歯32本。


③フタゴゴケなど(葉が披針形、石灰系その1)
アカハマキゴケ属(7)石灰6。C字形のパピラ。
フタゴゴケ属(15)石灰10
◆ダンダンゴケ属(1):石灰1。葉身基部の肩の部分に鋸歯。
◆ハナシゴケ属(5):石灰5。蒴歯なし。

センボンゴケ科の総本山。ほぼ石灰岩性蘚類です。馴染みのないものがほとんどです。

④ニセイシバイゴケなど(葉が披針形、石灰系その2)
◆ハリイシバイゴケ属(2):石灰2
◆ツツクチヒゲゴケ属(1):
◆センボンゴケ属(2):
◆アナシッポゴケモドキ属(1):透明細胞群が葉縁でせり上がる。線状披針形。乾で強く巻縮。大形。
◆ヨリイトゴケ属(3):石灰2。透明細胞群が葉縁でせり上がる。
◆クチヒゲゴケ属(3):石灰1。明瞭な中心束。
◆ニセイシバイゴケ属(1):石灰1。線状披針形。蒴歯と口環なし。

総本山を攻める前に攻略したい種群です。

⑤コゴケなど(閉鎖果や葉縁内曲)
◆ツチノウエノハリゴケ属(1):水田の畔。蒴は球形で閉鎖果。微小
コゴケ属(9)石灰1。湿の時も葉縁内曲。

比較的まとまりある種群です。馴染みがあります。



ネジクチゴケ属、アカハマキゴケ属、フタゴゴケ属、ハナシゴケ属の4属は、石灰岩性蘚類の総本山みたいな感じです。
エゾネジレゴケはネジレゴケ属で、エゾネジレゴケ属ではないというイマイチ状態。



識別ポイント


・湿の時の葉縁は平坦か、内曲か、外曲か。重要なポイントみたいです。
・乾の時の縮れ方、葉縁は内曲か、外曲か。個人的にこだわっています。
・蒴歯:蒴自体がないことが多くて困りますね。



<マトリックス>


全く未完成です。随時更新していきます。すみません。
マトリックスは、ほかの科も含めて全部エクセルで作成しています。大したものではありませんが、ダウンロード、加工、転載、オールフリーです。グーグルドライブで公開しています(こちら)ので、もしよかったら御自由にお使いください。
エクセルのフィルター機能が便利です。消去法で種を絞れます。


(イメージです。最新はリンク先です。)







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