大杉谷のやや乾いた岩に生えていました。
葉の幅が0.2mmほどの小さいクサリゴケは以下の7種かなと思いますが、わかりやすいものから除外します。
イトコミミゴケは、葉が湿の時、背方に偏向するので除外。
チャボクサリゴケは、歯牙細胞の先が尖るので除外。
コクサリゴケは、腹葉が縦長で、茎の1.5倍ほどの幅なので除外。
コミミゴケは、腹葉が背片と同じくらい大きくて、腹葉は下ぶくれで、耳状に茎を抱くので除外。眼点細胞はあったり、なかったりするようです。湿ると背方に偏向します。
ヒメコミミゴケは、腹葉が茎の1.5~2倍ほどなので除外。
残るは、オガサワラクサリゴケとモエギコミミゴケですが、どちらも腹葉の側縁が角張る傾向があるようです。
オガサワラクサリゴケは、腹葉の幅が茎の2倍で、基部はくさび形ですが、この個体は茎の3倍くらいあり、基部は円形で、比較的茎を抱いていました。平凡社の検索表ですと、腹片と背片の長さの比とトリゴンの大きさで両者を分けていますが、腹片が大きいオガサワラクサリゴケの絵があったりして、イマイチな感じがしました。
写真1:白っぽいです。
写真2:先端が細くなっています。
写真3:全形
写真4:葉は0.3mmほど。
写真5:腹面
写真6:湿の様子。背片は全く背方に偏向しませんでした。
写真7:葉
写真8:葉身細胞。トリゴンは小さいように見えます。平凡社の検索表と食い違います。
写真9:腹片。弓なりの2個の楕円形の細胞が目立ちました。
写真10:腹片の歯牙の先は円いです。
写真11:腹葉。裂片の細胞幅は7個ほど。幅は茎の3倍くらいはあります。側縁部は微妙にぼこぼこしている感じです。
写真12:腹葉。基部はくさび形ではありません。縦横比は同じくらいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿