2020年6月27日土曜日

ナガヒツジゴケ

ナガヒツジゴケ Brachythecium buchananii (アオギヌゴケ科) ヒツジゴケ類 <種一覧へ> <マトリックス> 2006東京80

川沿いのコンクリート壁に生えていました。
ハネヒツジゴケとは茎葉が大きいこと、縦皺が目立つこと、葉先は毛尖により、区別しました。
細胞の大きさは70~80×6μmほどで、図鑑の記述よりも大きめでした。

 写真1:葉は斜上

写真2:枝葉よりも茎葉が大きめ 

 写真3:枝

 写真4:茎葉は2.7mmほどでした。

 写真5:茎葉

 写真6:茎葉

 写真7:葉身下部

 写真8:葉身下部

 写真9:葉身中部の細胞。78×6μmほどでした。

 写真10:葉身中部の細胞。71×6μmほどでした。

 写真11:葉身上部

写真12:葉先。ほぼ全縁だと思います。


フクロハイゴケ

フクロハイゴケ Vesicularia ferriei (ハイゴケ科) ⑤イチイゴケ類 <種一覧へ> <マトリックス> 2006東京86

都心の水路の底に生えていました。
最初はツヤゴケ科のフトサナダゴケをとうとう見たと喜んでいたのですが、翼部も葉身細胞も全然違いました。
葉身細胞の幅が15μmほどもあったので、サナダゴケ科のミヤマサナダゴケかと思いましたが、ハイゴケ科にもっとそっくりなのがありました。
ミヤマサナダゴケに比べて、中肋は短めですが、傾向程度かもしれません。
葉縁が狭く外曲するかしないかをどれほど使えるのかも気になります。
蒴を着けた個体はこちらです。

写真1:都心のこんな水路の底に生えていました。水深は30cmくらいあります。アオミドロが混生していました。 

写真2: 全形

 写真3:枝はまばらで、ほぼ横方向に出ます。

 写真4:平面的に葉が出ます。

写真4b:葉

 写真5:葉。基部の片側だけ内曲するのも特徴みたいです。

 写真6:葉

 写真7:葉身下部。翼部はなし。

 写真8:葉身中部

 写真9:葉身中部

 写真10:葉身中部の葉縁部

 写真11:葉身中部野細胞。90×15μmほどあります。ミヤマサナダゴケとかなり似ています。

 写真12:葉身上部

 写真13:葉先

写真14:葉先には鋸歯あり


チュウゴクネジクチゴケ

チュウゴクネジクチゴケ (センボンゴケ科)③フタゴゴケなど <種一覧へ> <マトリックス> 2006東京321

ヤノウエノアカゴケとは、細胞の雰囲気が違います。チュウゴクネジクチゴケの方が細胞壁まで緑で、詰まった感じがします。科が違うだけのことはあると思います。
チュウゴクネジクチゴケは乾の時、葉の先端がやや開出ことがありますが、ヤノウエノアカゴケほどには巻縮しないと思います。
ネットで出てくるさぶちゃんのチュウゴクネジクチゴケはヤノウエノアカゴケだと思います。葉先の鋸歯や、葉縁近くの細胞の形などが違います。葉形はかなり変異が大きいと思います。
別の個体の検鏡写真はこちら

 写真1:葉の茎への圧着の程度が左と右で違いますが、どちらもチュウゴクネジクチゴケ。コンクリート壁にて。まわりにはハマキゴケやヒロハツヤゴケ。

写真2:このくらいの圧着具合のこともあります。 

 写真3:湿の状態

 写真4:茎はヤノウエノアカゴケよりも長くなります。

 写真5:茎の先端付近

 写真6:乾の様子

 写真7:葉

 写真8:葉

 写真9:葉縁部は外曲しています。

 写真10:葉形は変化があり、ヤノウエノアカゴケにとてもよく似ています。

 写真11:葉身下部

 写真12:葉身下部の細胞

 写真13:葉身下部の細胞

 写真14:葉身下部の辺縁近くの細胞は普通横長です。

 写真15:葉身中部

 写真16:葉身中部も辺縁近くの細胞は横長です。

 写真17:葉身中部の細胞。パピラがあります。

 写真18:葉身中部の細胞。1~2個のパピラがあります。

 写真19:葉身上部

 写真20:葉身上部

 写真21:葉先に鋸歯はありません。

写真22:葉先近くの細胞は細胞壁も緑で、くっきりしません。


ヤノウエノアカゴケ

ヤノウエノアカゴケ Ceratodon purpureus (キンシゴケ科) <種一覧へ> 2006東京15

蒴に縦皺があります。
チュウゴクネジクチゴケとは、葉先に鋸歯があること、葉身細胞は方形で、比較的縦長なことにより、見分けられると思います。チュウゴクネジクチゴケの細胞は、特に辺縁近くで、横広の楕円形になります。
葉縁部が外曲する様子や葉形などは、チュウゴクネジクチゴケととてもよく似ています。チュウゴクネジクチゴケは細胞に1~2個のパピラがあることがありますが、ヤノウエノアカゴケは平滑です。
巻縮の様子などはこちら

 写真1:生育状況。乾の状態のものも見られます。

写真2:全形

写真3:茎

写真4:蒴

写真5:蒴には縦皺があります

写真6:葉身下部

写真7:葉身下部

写真8:葉身下部の細胞。細胞壁は薄く、葉縁近くでも縦長です。

写真9:葉身中部の細胞。基本的には縦長の方形。

写真10:葉身中部の細胞。横広の細胞もあります。形は変異が大きいです。

写真11:葉身上部

写真12:葉先には鋸歯があります。

写真13:葉先葉縁部の細胞は普通縦長。