2019年3月7日木曜日

ハナゴケ科

5属からなる

◆ハナゴケ属90種くらい
◆トゲシバリ属1種
◆ツブミゴケ属2種
◆フクレヘラゴケ属1種
◆カムリゴケ属5種



観察ポイント

◆子器の有無、色(赤色、茶色、淡黄色)
◆子柄の長さ、分枝の様子、表面の様子、色(灰白色か淡黄色か)
◆子柄の穿孔
◆盃の有無、発芽の位置、辺縁部(全縁、鋸歯縁、割れ)、大きさ
◆栄養繁殖形(顆粒状粉芽、細粉状粉芽)
◆基本葉体の有無、長さ
◆鱗葉
◆基物(地上、岩上、樹上)



ハナゴケ属

◆ハナゴケ類:基本葉体は早期消滅。子柄に鱗葉なし。皮層なし。
◆オニハナゴケ類:基本葉体は早期消滅。子柄に鱗葉なし。皮層あり。
◆コアカミゴケ類:子器が赤色。子柄は灰白色。
◆アカミゴケ類:子器が赤色。子柄は淡黄色。
◆マタゴケ類:子器が褐色。子柄に穿孔あり。盃はないか小さい。
◆ヤグラゴケ類:子器が褐色。子柄に穿孔なし。盃はないか小さい。
◆ジョウゴゴケ類:子器が褐色。子柄に穿孔なし。盃は大きい。
◆コウヤハナゴケ類:子器が淡黄色。



ハナゴケ類(7)
(不同長分岐)
◆ハナゴケ:不同多叉分岐。灰白色で決して黄色を帯びない。K+黄、P+赤橙。
◆ワラハナゴケ:不同3~4叉。分枝の先端は一方に傾く。K-、P+赤橙。
◆ワラハナゴケモドキ:不同多叉分岐。分枝の先端は一方に傾く。分枝の先端部は細長くなる。K-、P-。ワラハナゴケに比べて、白みが強く、分枝の節間が長い。
◆シワハナゴケ:不同3~4分岐。分枝の先端はずんぐりしている。K-、P-。
◆ホソハナゴケ:不同2叉。ごく稀に3叉。P+赤橙。

(同長分岐)
◆ミヤマハナゴケ:同長多分岐(4~6岐が普通)。丸いコロニー。K-、P+黄。
◆ウスイロミヤマハナゴケ:同長2叉。まれに3岐。丸いコロニー。K-、P-。


オニハナゴケ類(5)
◆オニハナゴケ:股穿孔あり。
◆ホグロハナゴケ:股穿孔あり。
◆エゾイバラゴケ
◆ニセボリイゴケ:高山帯。
◆ホソボリイゴケ


コアカミゴケ類(6)
◆コアカミゴケ:切り株などに生える。基本葉体は1~2mm。
◆タカネアカミゴケ
◆コアカミゴケモドキ
◆ムニンコアカミゴケ
◆テガタアカミゴケ:高山。
◆C. norvegica


アカミゴケ類(14)
◆アカミゴケ
◆ツブラッパゴケ:高山。
◆ニセアカミゴケ
◆アカミゴケモドキ:高山。
◆C. borealis
◆セイタカアカミゴケ:高山。
◆ヒロハアカミゴケ:高山。
◆ナナバケアカミゴケ
◆ウロコアカミゴケ:高山。
◆イオウゴケ
◆コビナアカミゴケ
◆ナガエノコアカミゴケ
◆C. coccifera
◆C. diversa


マタゴケ類(15)
(基本葉体が目立つ。盃なし。子柄は稀?)
◆ドテハナゴケ:地上、樹皮、腐木、岩上など。基本葉体は長さが2~10mm。不規則に深裂し、繊細。腹面は白色でしばしば顆粒状の粉芽をつける。子柄は1~5mm。
◆ビロードハナゴケ:暖温帯の樹皮や腐木。子柄は1cm以下。基本葉体は1~3mm。腹面から葉縁に顆粒状粉芽をつける。
◆ヒロハハナゴケ:高山の地上。基本葉体は長さが30mm。子柄は2~7cm。穿孔がある。粉芽なし。

(基本葉体はほぼなし。盃なし。子柄は目立つ。)
ササクレマタゴケ:山地の地上。普通1~2回、同長2叉分岐する。子柄は3~8cm。K+褐、P+赤橙。基本葉体は早く消滅する? 穿孔はない。顆粒状粉芽がある。
◆マタゴケ:山地の地上。基本葉体は早く消滅する。子柄の頂部や側面に穿孔や裂孔がある。K-、P+赤橙。2叉分岐をする。叉の穴は広がらない。よく目立つ小さな鱗葉を散生する。子柄は2~12cm。
◆マタゴケモドキ:高山の地上。
◆ホンドハナゴケ:高山の地上。
◆ホンドハナゴケモドキ:高山の地上。
◆コナマタゴケ:山地の地上。屋久島。細粉状粉芽。

(底なしの盃)
◆ウロコハナゴケ:平地~高山の地上や腐木。
◆ショクダイゴケ:山地の地上や腐木。子柄は1~10cm。
◆ヤマトハナゴケ:硫黄分の多い地上。
◆クダハナゴケ:高山の腐木や地上。
◆ホソミノクダハナゴケ:山地~高山の腐木や地上。子柄は5cm以下。子柄に顆粒状粉芽をつける。


ヤグラゴケ類(32)
(盃央から発芽)
◆ヤグラゴケ:平地の地上。基本葉体あり。盃は全縁。
◆セイヨウヤグラゴケ:平地の地上。
◆ホソヤグラゴケ:平地の岩上。子柄の上半部が湾曲する。
◆ニセヤグラゴケ:平地の地上。
◆ヒメヤグラゴケ:平地の地上。盃の縁は水平に開き、歯牙状。
◆マダラヤグラゴケ:高山の地上。子柄は6~10cm。盃縁からも発芽。
◆オオバハナゴケモドキ:高山の地上。基本葉体は20mm以上。
◆オオバハナゴケ:高山の地上。基本葉体は10~30mm。子柄は稀。

(盃縁から発芽)
ヒメレンゲゴケ:平地~山地の岩上、腐木、地上など。基本葉体は長さが1~3mm。細かい裂片に分かれる。発達した個体だけが小さな盃をつける。子柄の長さは大小様々で、普通3~5cmほどになる。顆粒状粉芽をつけるものとつけないものがある。普通鱗葉を多数つける。K-、P+赤橙またはP-。子器は褐色。
◆タイワンレンゲゴケ:関東以西の地上。子器は赤褐色?
◆ナギナタゴケ:亜高山帯以上の地上。子柄は10cmを越える。単一か、多少分岐する。基本葉体や鱗葉はない。粉芽もない。
◆ナギナタゴケモドキ:
◆ヤブレハナゴケ:暖地の地上。
◆マダラハナゴケ:山地の地上。
◆ツエハナゴケ:平地~高山の地上。基本葉体は5mm以下。
◆ウグイスゴケ:亜高山帯の樹皮や腐木。盃の直径は6~12mm。
◆オニレンゲゴケ:山地の地上や腐木。
◆コフキウグイスゴケ:亜高山帯の樹皮や腐木。

(盃はほぼなく、子柄は30mm以上)
ヤリノホゴケ:普通は樹皮に生える。基本葉体は大きく、長さは5~10mm。保育社では30mmとなっているが、多分間違い。縁はほとんど全縁で、わずかに欠刻または弁状裂芽をつける。時に粉芽をつける。子柄は長さが20mmほどになり、ほとんど分岐しない。表面に弁状裂片や細粉状粉芽をつける。子器は稀。K-、P+赤橙。
◆キツネゴケ:基本葉体は1~4mm。山地の腐木や樹皮。ヤリノホゴケによく似るが、子柄の表面はほぼ平滑で、粉芽は少ない。子器は稀。
◆ノリクラハナゴケ:高山の腐木。基本葉体は1~1.5mm。
◆コフキツノハナゴケ:高山の地上。
◆ヤマハナゴケ:山地の地上。基本葉体は2mm。子柄は5~10cm。鱗葉多数。先端が尖る。子柄下部が斑紋状になる。
◆ミゾハナゴケ:高山の地上。子柄に著しい縦溝。
◆ミゾハナゴケモドキ:高山の地上。子柄に縦溝がある。八ヶ岳で1度採集されただけ。
◆シコクハナゴケ:山地の地上。四国。

(盃はほぼなく、子柄は30mm未満)
◆マキバハナゴケ:低地の地上。基本葉体は長さが15mm。2~多分岐する。子柄は稀。
◆ネジレバハナゴケ:低地の地上にごく普通。基本葉体は長さが3~20mm。子柄は稀。
◆ササラゴケ:低地の地上。基本葉体は2mm。子柄は1.5cmほど。よく分枝し、サンゴ状。非常に稀。
◆ターバンゴケ:基本葉体は1~2mm。子柄は3~12mm。子器は淡褐色。
◆カリエスゴケ:地上。基本葉体は小さい。子柄は1~2.5cm。青森以北。
◆ヒメミゾハナゴケ:山地の地上。基本葉体は3mm。子柄は1~2cm。縦溝がある。


ジョウゴゴケ類(11)
◆アツバジョウゴゴケ
◆イシバイジョウゴゴケ
◆ヒメジョウゴゴケモドキ
◆ジョウゴゴケ
◆コナジョウゴゴケ
◆クリプトジョウゴゴケ
◆メロジョウゴゴケ
◆グレイジョウゴゴケ
◆ヒメジョウゴゴケ
◆ジョウゴゴケモドキ:
◆ホモセッカジョウゴゴケ


コウヤハナゴケ類(4)
◆ミズイロゴケ
◆コウヤハナゴケ
◆コウヤハナゴケモドキ
◆イノベハナゴケ




樹幹基部
◆ヤリノホゴケ
◆ヒメレンゲゴケ
◆ビロードハナゴケ
◆ドテハナゴケ


街なかのハナゴケ科
◆ジョウゴゴケモドキ
◆ドテハナゴケ
◆ヒメレンゲゴケ:基本葉体は幅1mmほど。
◆コアカミゴケ
◆マキバハナゴケ
◆ネジレバハナゴケ

基本葉体がマット状に群生するハナゴケ科
◆ヤリノホゴケ:基本葉体の幅は0.5~1.5mm。
◆ドテハナゴケ:繊細に深裂。
◆ジョウゴゴケモドキ:深裂しない。
◆マキバハナゴケ:基本葉体の幅は2~5mm。
◆ネジレバハナゴケ
◆ビロードハナゴケ
◆ヒロハハナゴケ:高山帯。






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