基物とは
基物は蘚苔類と地衣類でよく聞く言葉です。維管束の専門家に基物と言っても、何それって言われるかもしれません。親密性
専門集中タイプとマルチ対応タイプがあります。樹幹のコケは比較的専門集中タイプが多いように思います。
いろいろな基物で見られる適応力のすごいコケNo.1はヒロハツヤゴケでしょうか。
それともギンゴケでしょうか。ホソウリゴケも意外といろいろな基物で見ます。
基物あれこれ
基本の5基物
岩
細かく見ると、乾いた岩、湿った岩、日当たりのよい岩、日陰の岩など、いろいろあります。石灰岩など特殊成分の岩もあります。岩の表面に水が滴っている岩、渓流沿いの流水辺の岩などもあります。土に比べて維管束植物との争いは減りますが、地衣類とよく陣取りになります。
腐木
蘚苔類のパラダイスになっていることが多いです。腐木はなぜか地衣類が少ないように思います。切り株も同様です。根際
樹幹のコケよりも腐木のコケや岩のコケと共通の場合はよく見られます。根際も腐木と同様に蘚苔類にとっては良好な生育環境のようです。
樹幹
根際より高い所に生えます。乾燥しますのでより過酷ですが、日当たりはいいです。地衣類も好みますので、争いが激しくなります。根際には生えないが、樹幹には生えるコケが結構あります。土
土は維管束植物などとの競争が激しく、落ち葉に覆われてしまうこともよくあります。ですので、コケにとってはかなり過酷で、特殊な一部のコケだけが生きることができる場所です。攪乱頻度も高いので、ライフサイクルの短さも重要です。
地衣類でも、土に生えるものは少なめです。
特殊な基物
分布拡大の仕組みが気になります。胞子や無性芽などの繁殖子がまんべんなく散布されて、たまたま銅のある所にたどり着いたものが定着するのでしょう。銅のある場所は人為的な場所がほとんどなので、かなりの量の繁殖子が常に散布されているということになりますかね。
蘚類については田中さんが整理して発表してくれました(こちら)。
石灰岩性の苔類や地衣類の状況はよくわかりません。気になります。
ツクシホウオウゴケ
ホウオウゴケ
ナガサキホウオウゴケ
ホソホウオウゴケ
ツガゴケ
苔類はかなりあります。
サクラジマツヤゴケ
特殊な基物
銅ゴケ
ホンモンジゴケが有名ですが、ケヘチマゴケも比較的よく見ます。分布拡大の仕組みが気になります。胞子や無性芽などの繁殖子がまんべんなく散布されて、たまたま銅のある所にたどり着いたものが定着するのでしょう。銅のある場所は人為的な場所がほとんどなので、かなりの量の繁殖子が常に散布されているということになりますかね。
石灰岩性
蘚類の10分の1は石灰岩性蘚類だそうです。蘚類については田中さんが整理して発表してくれました(こちら)。
石灰岩性の苔類や地衣類の状況はよくわかりません。気になります。
コンクリート面
コンクリート面は蘚苔類のパラダイスです。維管束植物や地衣類はあまり目立ちません。蘚苔類は地衣類よりもアルカリ性に強いのかもしれません。アスファルト
目地
水中
流水辺
滴り岩
表面を水が常に流れている岩。ツクシホウオウゴケ
ホウオウゴケ
ナガサキホウオウゴケ
ホソホウオウゴケ
ツガゴケ
苔類はかなりあります。
枝
樹幹よりもさらに特殊です。日当たりを好み、乾燥に強いものだと思います。枝に特化した種と樹幹にも生える種があります。サクラジマツヤゴケ
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