2018年12月18日火曜日

ヒメカモジゴケ

ヒメカモジゴケ Dicranum flagellare (シッポゴケ科) ③シッポゴケなど <種一覧へ> <マトリックス> 1812埼玉12 野207

コカモジゴケからヒメカモジゴケに変更しました。
(原文)
ヒメカモジゴケも上部葉腋に小枝状の無性芽を着け、よく似てますが、中肋や上部葉身細胞にパピラみたいのがあるので、コカモジゴケとしました。平凡社によるとヒメカモジゴケの無性芽は2~3mmだそうですが、これは7~8mmはありました。コカモジゴケの無性芽の長さに関する記述はわかりませんでした。
ヒメカモジゴケも時に弱いパピラがあると書いてあり、相当に微妙な感じもします。コカモジゴケかヒメカモジゴケで間違いないとは思いますが、これがヒメカモジゴケの可能性も大いにあると思います。すみません。
細胞壁にくびれは見られません。葉が著しく巻縮しています。翼部も葉縁部も単層だと思います。
平凡社の図鑑では腐木、土、岩に生えるとなっていますが、これは樹幹でした。この点も気になるところです。ちなみに、ヒメカモジゴケも腐木と書いてあります。
小枝状の無性芽を着けるものとして、もう1種、ヤマトマイマイゴケがありますが、葉形が随分と違うようです。雌苞葉も相当に違います。
(修正文)
コケ雑記さんの記事を参考に修正しました。コケ雑記さんのヒメカモジゴケの中肋にも同様のパピラで出ていました。平凡社の図鑑では、ヒメカモジゴケが「小枝状の無性芽」で、コカモジゴケが「小さい枝状の無性芽」となっていますが、野口図鑑の207ページに出ているコカモジゴケの絵に描いてある下向きの毛の生えた棒がそのことなのかもと思い至りました。株の大きさも野口図鑑の絵ではコカモジゴケは40mmくらいありそうで、このコケはそこまで大きくはないと思いました。

写真1:カラマツの樹幹に生えていました。乾の時、よく巻縮していました。 

 写真2:蘚座を作っていました。

 写真3:無性芽をたくさん着けていました。無性芽は7~8mmはあると思います。

写真4:背丈は低いです。 

 写真5:葉は3mmほど。

 写真6:無性芽です。

 写真7:葉身基部。中肋は葉の幅の5分の1くらい。

写真8:葉身基部には翼細胞。翼細胞は1層のようです。 

 写真9:翼細胞

 写真10:葉身下部

 写真11:葉身下部の細胞

 写真12:葉身中部。細胞は方形です。

写真13:中肋にはパピラあり 

写真14:葉身上部 

写真15:葉身上部の葉縁部。鋸歯があるか、明らかな鋸歯とはいえないけれど、全縁でもなさそうで、微妙です。 

写真16:葉身上部

写真17:葉先 


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