2021年12月17日金曜日

QGIS3で植生図その3(GPSとの連携)

※※ QGISのバージョン3に対応しました。 ※※

その1(基本データの作成まで)はこちら
その2(整形など)はこちら


データのやりとりは、GPX形式が基本か。KMLも使える。


ポイントデータ


shape→カシミール p.572

QGISを立ち上げる。
書き出したいポイントデータのレイヤで、右クリックし、「エクスポート」→「地物の保存」。
測地系を「WGS84」にして新たなシェイプファイルに書き出す。
どうも、測地系をWGS84にしてあげないと、うまく変換できないみたい。
ポイント名として書き出したい項目の項目名を「name」にする。「プロパティ」→「属性」
書き出す時に、項目は「name」だけを選ぶ。
GPX形式かKML形式で書き出す。

(GPX形式で書き出す場合)
GPX形式で書き出してカシミールに読み込むと、ポイント名の日本語がなぜか文字化けしている。
書き出したGPXファイルをメモ帳などのテキストエディタで中身を表示してみると、1行目にエンコードの指定がないようである。
1行目を以下のように修正し、ファイルを保存すると、文字化けが直るみたい。

修正前
<?xml version="1.0"?>
修正後
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

保存したファイルをGPSにコピーすれば、GPSでも問題なく表示される。
カシミールを経由する必要もない。

(KML形式で書き出す場合)
KML形式なら、文字化けが起こらない。
カシミールを立ち上げ、KMLファイルを読み込む。
必要なデータを選択し、GPX形式で書き出す。


カシミール→GPS

カシミールのGPSデータエディタで書き出したいポイントデータを選択し、「ファイル」→「選択したデータの書き出し」を選択する。
ファイルの種類をGPXにする。
書き出す。
「GPSでの名前」は特に何もいじる必要なし。
GPXファイルをGPSのGPXフォルダにコピーする。
「ポイント名」が表示される。
「GPSでの名前」は表示されない。
これをカシミールに再度読み込むと、「GPSでの名前」に「ポイント名」が全部コピーされ、元々の「ポイント名」に入っていたデータは消えている。


カシミール→shape

カシミールのGPSデータエディタで書き出したいポイントデータを選択し、GPX形式で書き出す。
QGISを立ち上げて、GPXファイルをドラッグする。
カシミール上での「ポイント名」が「name」という項目名のところに入っている。
レイヤパネルの所で、書き出すレイヤを右クリックし、「名前を付けて保存」を選択。
shape形式で保存する。
カシミールを経由しないで、GPSのGPXファイルを直接ドラッグしてもいい。





ラインデータ

shape→カシミール


※※ 調査地の範囲のshape(ポリゴン)をカシミールやGPSで表示できるようにする方法 ※※

QGISを立ち上げる。
新規プロジェクトを作成・設定する(その1参照)。
国土地理院の地図を表示する(その1参照)。
「レイヤ」→「レイヤの追加」→「ベクターレイヤの追加」でshapeファイルを選択。
どうも、測地系をWGS84にしてあげないと、うまく変換できないみたい。
読み込んだレイヤを選択し、右クリックで「名前をつけて保存する」で、測地系をWGS84にして新たにシェイプを書き出す。
「プロセッシング」→「ツールボックス」→「QGISジオアルゴリズム(117)」→「ベクタジオメトリツール」→「ポリゴンをラインへ」
レイヤパネルで、作成されたラインごとに右クリックして「名前をつけて保存する」→「gpx」で書き出し。
そのままやるとエラーが起こったので、エクスポートするフィールドを全解除したら、うまくいった。
カシミールでgpxを開くと、「ルート」に読み込まれるので、「GPSデータエディタ」で「変換」→「トラックへコピー」。「ルート」の方は消す。


カシミール→GPS

ポイントデータとやることは同じ
「トラック名」がGPSのトラック一覧に表示される。


カシミール→shape

カシミールのGPSデータエディタで書き出したいトラックデータを選択し、GPX形式で書き出す。
QGISを立ち上げて、GPXファイルをドラッグする。
カシミール上での「トラック名」が「name」という項目名のところに入っている。
レイヤパネルの所で、書き出すレイヤを右クリックし、「名前を付けて保存」を選択。
shape形式で保存する。
カシミールを経由しないで、GPSのGPXファイルを直接ドラッグしてもいい。



その1(基本データの作成まで)はこちら
その2(整形など)はこちら

2021年11月27日土曜日

QGIS3で植生図その2(整形など)

※※ QGISのバージョン3に対応しました。 ※※

その1(基本データの作成まで)はこちら
その3(GPSとの連携)はこちら

ラベル

全てのラベルを表示する
「プロパティ」→「ラベル」→「レンダリング」→「このレイヤの全ラベル表示」にチェック

ラベルに縁取りを付ける
「プロパティ」→「ラベル」→「バッファ」→「テキスト縁取り描画」にチェック
好みによりますが、バッファの不透明度は70%くらいに設定しています。

ラベルの背景に四角を配置する
引き出し線を引く場合は、縁取りよりも四角の方が、きれいになります。
「プロパティ」→「ラベル」→「背景」
「背景を描画」にチェック
Shape→「四角形」、サイズタイプ→「バッファ」、サイズX→「0.4」、縦サイズ→「0.4」(数字は適宜)。

ポリゴン内に移動
「プロパティ」→「ラベル」→「配置」→「ポイントをポリゴンの内側に移動する」にチェック

ラベル位置の微調整 p.282
ラベルの位置を個別に微調整できます。
QGIS3で随分と簡単になりました。

(下準備)
値にダブりのないフィールド(ユニークフィールド)が必要になります。(例:「id」に連番を挿入するなど)
属性テーブルを開く
編集モードにする(ツールバーの鉛筆アイコンをクリック)
アイコン下の左端部分で、対象フィールドを選択
アイコン下の式入力部分に「$id」または「@row_number」と入力
「すべて更新」をクリック


(ラベルの移動)
ツールバーの「ラベル、ダイアグラムを移動」をクリック
一番最初だけプライマリーキー(ダブりのないフィールド)を指定する
後はラベルをドラッグしてクリックするだけ


ラベルに引き出し線を付ける
QGIS3で随分と簡単になりました。
「プロパティ」→「ラベル」→「引出し線付きラベル」→「引出し線付きラベルを描画」にチェックを入れる
※バージョン2の時と同じ方法でも、引き出し線は引けるようです。→こちらを参照


区分線の太さの変更

標準ですと区分線が太めですので、好みに応じて若干細くします。
「プロパティ」→「シンボロジ」
「シンボル」の所の右端の下三角をクリック→「シンボルの設定...」
「シンプル塗りつぶし」をクリックして、「ストローク幅」を修正する。


表示色の変更

「プロパティ」→「シンボロジ」→「シンボルの色」のところで右クリック→「色を変更」→「スポイト」をクリック→「色をサンプルする」をクリック→取得したい色のところでクリックすると色を取得できる(p134参照)
QGISの外からも取得できる。

サンプルしないで、HTML表記法の所の値を直接書き換えてもよい。


不透明度 p.182

レイヤパネルの左上にある「レイヤのスタイルパネルを開く(F7)」のアイコンをクリック
「レイヤレンダリング」を展開して、不透明度のスライドを動かす。
いつもは不透明度を80%くらいにしています。


凡例

エクセルで表を作って、pdfに書き出し、インクスケープやイラストレーターで立ち上げて整形がいいかも。
色はインクスケープ上で吸い出せばいい。
不透明度もインクスケープ上で、同じ値だけ設定してもいい。

(色のコピーの仕方)
書き出したpdfなどをGIMPで立ち上げる。
ツールボックス内のアクティブな色の部分をクリックし、「描画色の変更」ダイアログを開く。
HTML表記右側のスポイトをクリック。
吸い出す色の所でクリック。
HTML表記の値をコピー。
エクセルで「塗りつぶしの色」のアイコンをクリック→「その他の色」
Hexに先ほどコピーした値を貼り付け。

エクセルでは不透明度を設定できないようなので、この方法で再度色を設定する。
同様のことは、インクスケープやイラストレーターなどでもできるようです。


印刷設定 p.440

レイアウト(バージョン2ではコンポーザだった)を使う。
スケールや方位と、本体の図は別で書き出す。
後で位置変更できるように。
本体の図は、何も付けず、本体の図だけで書き出す。縮尺を決めるくらい。
凡例やスケールや方位はインクスケープやイラストレーター上で貼り付ける。
スケールと方位はラスターでなくて印刷。
本体の図はラスターでも、ベクターでも好みに応じてどうぞ。
書き出しはpdf形式か?


書き出し

pdf形式がいいか。
svg形式への書き出しはまだ未完成みたい。
いっそのこと、画像(png形式)でもいいかも。解像度を「600dpi」にするとかなりきれい。ファイルサイズはそれほど大きくはならないようだ。
ワードに貼るなら、縮尺は入れないで、スケールだけにするといい。
凡例もエクセルからワードに直接貼り付けてもいい。

インクスケープでpdfをインポートする時、「インポート設定」で、「Poppler/Cairoをインポート」 の方をチェックした方がいいみたいです。


その他の便利機能


バッファーの作成 p.378

「ベクタ」→「空間演算ツール」→「固定距離バッファ」
「線分率」はとりあえず「5」のままで。


ブロック区分ごとの面積計算 p.389

ブロック区分図を作成(ポリゴン)。外周は適当に広めでいい。
ブロック区分図の属性データ編集画面でフィールドを新たに作り、そこにそれぞれのブロック名を入力。
「ベクタ」→「空間演算ツール」→「交差」
「入力レイヤ」に植生図のレイヤを指定。
「オーバーレイレイヤ」にブロック区分図のレイヤを指定。
実行する。
新たに作られた交差のレイヤで属性データ編集画面を開く。
属性データ編集モードにする。
フィールド計算機ボタンをクリックする。
「ジオメトリ」から「$area」を選択。
「OK」をクリックすると、面積が計算される。
表全体を選択して「ctrl+C」。エクセルにペースト。


矢印

ラインを引く。
プロパティ→シンボロジ→「+」
シンボルレイヤタイプを「シンプルライン」から「矢印」に。
ツールバーの「地物の回転」や「地物の移動」が使えます。


クリップ p.382

指定した範囲(オーバーレイレイヤ)で抜き出す。



その1(基本データの作成まで)はこちら
その3(GPSとの連携)はこちら

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2021年11月21日日曜日

QGIS3で植生図その1(基本データの作成まで)

※※ QGISのバージョン3に対応しました。 ※※

その2(整形など)はこちら
その3(GPSとの連携)はこちら


QGISによる植生図の作成手順

1.国土地理院の地図をベースに下図(ベース図面)を配置する。国土地理院の地図をそのままベース図にしてもよい。
2.現場の図面(手書きの植生図等)をその上に配置する。
3.区分線をひたすら引く。少しはみ出すように。ファイル名の例:区分線.shp
4.現地ラベルをポイントデータで入力する。ファイル名の例:ラベル.shp
5.現地ラベルに正式ラベルや正式凡例名などの情報を追加する。
6.区分線のデータ(ラインデータ)をポリゴン化する。線で囲われている部分が一気にポリゴンになる。
7.ポリゴンにラベル(凡例)のポイントデータを属性結合する。
8.作られたレイヤーからshapeをエクスポートする。

これで大元のshapeファイルはほぼ完成。


QGISのバージョン

今は、安定版のQGIS3.16を使用しています。
以前は2.18を使っていましたが、ネットのホームページからダウンロードできなくなっていたため、機種更新を機に思い切ってバージョンアップしました。


参考文献

QGISの最新バージョン(Ver.3.6)に対応した「業務で使うQGIS Ver.3 完全使いこなしガイド」がとてもいいです。


QGIS3.16のインストール

(インストール元)
https://www.qgis.org/ja/site/forusers/download.html

32bit版なら64bitマシンでも使えるそうです。スタンドアロンタイプ。
最近のマシンなら64bit版でいいかも。64bit版で今のところ問題なし。

(プラグイン)
バージョン3ではプラグインは特に必要ないようです。
バージョン2のプラグインはバージョン3では使えないそうです。


豆知識

ファイル名はローマ字半角、短め、最初は数字じゃない方がいいらしい。
→ファイル名も項目名も日本語で大丈夫そうです。
→バージョン3にしたら、項目名が文字化けしました。ファイル名は日本語でも大丈夫そうです。
→文字化けした時はレイヤのエンコードを直すと直るらしい →p.108


ネット地図を表示するするための下準備 p.90

最初に1回やるだけ
ブラウザパネルの「XYZ Tiles」を右クリックし、「新規接続」を選択
「名前」を入力し、「URL」にインターネット地図のURLを入力。
「ズームレベル」を入力。
「OK」を押す。 →「XYZ Tiles」に新しい地図が登録される。
↓コピペに使用してください。

<地理院地図 標準> ズームレベル 2/18
 https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png
<地理院地図 淡色> ズームレベル 2/18
 https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/pale/{z}/{x}/{y}.png
<地理院地図 空中写真> ズームレベル 2/18
 https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/seamlessphoto/{z}/{x}/{y}.jpg
<Google Map> ズームレベル 0/19
 https://mt1.google.com/vt/lyrs=m&x={x}&y={y}&z={z}
<Google Satellite> ズームレベル 0/19
 https://mt1.google.com/vt/lyrs=s&x={x}&y={y}&z={z}
<Google Satellite Hybrid> ズームレベル 0/19
 https://mt1.google.com/vt/lyrs=y&x={x}&y={y}&z={z}

(表示)
「XYZ Tiles」に登録された名称をダブルクリックすると、レイヤパネルに追加される。
ネット地図の表示がものすごく便利になりました。なおかつ表示が早い。

(注意事項)
インターネット地図を表示すると、プロジェクトの座標系が「EPSG:3857(WGS84/Pseudo-Mercator)」に変更されてしまいます。元の座標系に戻しましょう。


プロジェクトファイルの新規作成

QGISを立ち上げたら、「プロジェクト」→「新規」
「プロジェクト」→「プロパティ」→「座標参照系(CRS)」で適宜座標参照系を選択し、「適用」
「プロジェクト」→「保存」で、ファイル名を指定。
プロジェクトファイル名の例:00tamagawa.qgz
プロジェクトファイルで設定するのは座標参照系くらいか。

(座標参照系について)
プロジェクトの空間参照システムを設定
GPSで使っているWGS84(EPSG4326)などの地理座標系では、上下がつぶれたように表示される面積や距離も正確に測定できない
プロジェクトの座標系は、基本的に投影座標系の平面直角JDG2000(日本は19に分けられている)にした方がいい。
関東なら→9(EPSG2451)
どこを利用するかは国土地理院のWebサイトを参照。
http://www.gsi.go.jp/LAW/heimencho.html


 ベース図面や現場図面の配置 p.490

(ラスタファイルの準備)
ラスタファイルが大きすぎるとジオリファレンサでまともに表示されないみたい。
上を北にしておいた方がいい。
合わせる点をあらかじめ決めておいて、マークしておくといい。

(操作)
「ラスタ」→「ジオリファレンサ」
ジオリファレンサーが起動したら、「変換を設定」で変換タイプを設定。
  ・シンプレートスプライン:移動だけ。合わせる点は1点でいい。
  ・線形:移動と拡大縮小だけ。新しい画像ファイルは作らない。2点でいい。
  ・ヘルマート:移動と拡大縮小と回転。ゆがめない。2点でいい
  ・多項式:さらに画像をゆがめる。3点以上。
 変換タイプは普通ヘルマートでいいが、多項式1なら間違いないか。
「ラスタを開く」をクリック。
変換時の座標参照系はプロジェクトと同じでないとだめっぽい。うまくいかない時は右下に表示されている座標系を確認しましょう。
「ポイントの追加」で、元と先で合わせる点を設定。あらかじめ両方とも拡大しておくといい。
「変換の設定」で、出力ファイルのファイル名を設定し、完了時にQGISにロードするにチェック。
「ジオリファレンスの開始」をクリック。
表示されれば成功。


区分線の入力

最初に区分線をひたすら引いていく。
線の継ぎ足しもできる。ベース図がまたがっている場合など便利。
ポリゴンを切っていくやり方よりも、ずっと楽。
修正も簡単。
「新規シェープファイルレイヤ」アイコンをクリック。
シェイプファイル名の例:区分線.shp
ジオメトリタイプはライン。
測地系はプロジェクトファイルと同じにする。

スナップツールバーの「スナップを有効にする」をONにすると、きれいにつながり、微小ポリゴンができにくいのでおすすめ。

(範囲線を作る)

まずは範囲をポリゴンで作成して、ポリゴンをライン化するといい。
「プロセッシング」→「ツールボックス」→「QGISジオアルゴリズム」→「ベクタジオメトリツール」→「ポリゴンをラインへ」
作られたラインレイヤで右クリックし、「エクスポート」→「地物の保存」で、シェイプファイルに保存する。これに区分線を加えていく。
範囲のポリゴンが特に必要なければ、いきなりラインのシェイプファイルを作ってもいい。

(区分線を入力する)
「編集モード切替」をクリックして編集モードにする。
「地物の追加」をクリックする。
左クリックで点を書いていって、最後に右クリック。
1つ戻りたい時は「バックスペース」キーを押す。
書いている途中で画面をスクロールしたい時は「スペース」キーを押しながら、ドラッグする。
拡大縮小したい時はマウスのホイールを回す。
入力が終了したら「レイヤ編集内容の保存」をクリック。
「編集モード切替」をクリックして編集モードを終了する。

(区分線の微調整)
「ノードツール」をクリックすると、地物の屈曲点の移動、追加、削除などができるようになる。(p.344)
「高度なデジタイジングツールバー」を表示させると、地物の細かな編集ができる。
「スナップツールバー」のスナップやトポロジ編集も便利で重要。(p.333)


現地ラベルの入力

シェイプファイル名の例:ラベル.shp(ジオメトリタイプはポイント)
ポイントで、記録していく。
あらかじめ入力する項目(フィールド)を作成する。(項目名の例:genti)
入力した値は、ラベルとして表示するように設定する。
ポイントがダブっても大丈夫。
最終的に、正式ラベルや正式凡例名なども入れておくと「属性の空間結合」で全部コピーされる。
ラベルの表示位置は、ポイントの中心がいい。

→このデータは最終的にいらなくなるが、引き出し線を引きたい時はこれを使うことになる。これを使えば便利。

※引き出し線について
ポリゴンからも引き出し線が引けるようですが、操作法がよくわからないので、とりあえずですが、引き出し線の基点にラベルのポイントを使います。ですので、後ほどラベル作成に引き出し線を使いたいのであれば、ラベル入力時のポイント位置も、ある程度気を遣う必要があると思います。


属性テーブルの編集

現地ラベルが入力されたシェイプに新規項目を追加する。

(データが大量の場合) p.66
属性テーブルを表示させ、全選択してctrl+C
エクセルの空表にペースト
単一化したい項目を選択
「データ」→「フィルタ」→「フィルタオプションの設定」
「重複するデータは無視する」にチェックして「OK」
単一化されたデータを別シートにコピー
項目を適宜追加して一覧表を完成する
項目名の例(文字化けが起こらなければ日本語で問題なし)
 分類 bunrui
 群落名 gunrakumei
 区分コード kubuncode
 表示コード hyojicode

できあがったエクセルファイルをレイヤパネルにドラッグ

数字を文字列として登録したいときは、1行目などにダミーのレコードを挿入し、ダミーの文字列を入れておくといい。

項目名で文字化けが起こる場合は、エクセルファイルのファイル名やシート名も日本語を使わない方がいい。結合後に文字化けが起こる。
なお、項目名が文字化けした場合は、「プロパティ」→「属性」で修正できる(p.301)。

対象のレイヤで→「プロパティ」→「テーブル結合」→「+」
画面どおり
リレーション(結合関係)が記憶される。なので、新たに入力しても結合される。結合元の表を消したり、修正すると、結合先でも消えたり、修正される。
照合項目のフィールドタイプが数値と文字列で違っていても、なんと結合されました。
最終的にはシェイプに書き出す。書き出し先ではリレーション(結合関係)はなくなり、結合した表のデータが埋め込まれる。



(エクセルからのデータにふりがなが勝手に付く不具合の対処法)

(対処法1)属性テーブルでいちいち消す。
(対処法2)エクセルのふりがな情報をまとめて消してからドラッグする。

(対処法2のやりかた)
貼り込み先の新たなシートを用意する。
大元のデータを範囲選択。
貼り込み先のシートに行って、「形式を選択して貼り付け」→「値と数値の書式」をチェック→「OK」
右クリックして「ふりがなの表示」を押してもふりがなが表示されなかったら、ok。




(データが少ない場合)
属性テーブルを表示させ、編集モードにする。
新たなフィールドを作成する。
現地凡例で並び替える。
ひたすら手入力する。
入力ミスに注意。
条件選択と一斉置換の方がより効率的で正確か。(p.314)


 ポリゴン化

ライン(区分線)をポリゴン化する。
「プロセッシング」→「ツールボックス」→「ベクタジオメトリ」→「ポリゴン化」をダブルクリック
入力レイヤを選んで、「実行」

ある時、「'NoneType' object has no attribute 'isMultipart' See log for more details」というエラーメッセージに遭遇し、ポリゴン化できず。

ググって以下の記事にたどり着いた。
https://gis.stackexchange.com/questions/238637/polygonizer-error-nonetype-object-has-no-attribute-ismultipart-see-log-for

ここに出ている「Nullの長さがある」という部分をたよりに修正し、無事ポリゴン化に成功。

(修正作業手順)
属性テーブルを開く。
編集モードにする(えんぴつアイコンをクリック)。
フィールド計算機ボタンをクリック。
出力フィールド名を入力。
ジオメトリの中の「$length」をクリック。
詳しくは林業QGISの286ページを参照。
長さが「Null」の行を全部消して、保存。


属性の空間結合 p.317

ポリゴンにポイント情報を結合する。
「プロセッシング」→「ツールボックス」→「ベクタ一般」→「属性の空間結合」をダブルクリック、または、
「ベクタ」→「データ管理ツール」→「属性の空間結合」をクリック
「ベクタレイヤ」にポリゴン、「結合レイヤ」にポイントの指定。
「ジオメトリの空間関係」は「交差する(intersect)」
「結合の方式」は「最初に見つかった地物の属性のみ(1対1)」
「結合対象がなかった地物を破棄」にチェックしない → 微小ポリゴンが消えても、確認できなくなるため。
「実行」をクリック。


確認と修正

①ラベル抜け
ラベルがなかったものは抜けている。ラベルを追加する。
②区分線不良
色塗りしたものとラベルのポイントデータを表示させて、同一ポリゴン内に違う凡例が2つ以上ないか確認。線が切りきれてないことが多い。同一凡例が2つ以上あっても気にしなくていい。
③同一凡例が隣り合わせ
色塗りしたものを表示させて、同一凡例が隣り合っていないか確認。区分線を短くして、同一凡例にする。
④微小ポリゴン
微小ポリゴンが形成されている時は、線を修正する。

修正が終わったら、ポリゴン化から繰り返す。


shapeに保存

最終的にできたものを、「名前をつけて保存する」で、shapeに書き出して保存する。
「保存エラー」が起こる時は、多分書き出しフォルダがおかしい
書き出したら、テンポラリーのレイヤーは消す。




おまけ


アイコンの限定

ツールバーのアイコンは必要最小限のものだけに絞り込むと作業しやすい。
表示させるアイコンの選択は、「設定」→「インタフェースのカスタマイズ」

今表示させているのは以下の13アイコンです。
→「スナップツールバー」も重要でした。






左から
(プロジェクトツールバー)
 ・プロジェクトの保存(Ctrl+S)
(ナビゲーションツールバー)
 ・地図を移動(スペースキーを押しながらドラッグと同じ)
 ・拡大(Ctrl+Alt++):マウスでドラッグした範囲を拡大する
(デジタイジングツールバー)
 ・現在の編集:使わないが、表示を消せない
 ・編集モード切替
 ・レイヤ編集内容の保存
 ・地物の追加(Ctrl+,)
 ・頂点ツール(ノードの移動、追加、削除)
(選択ツールバー)
 ・シングルクリックによる地物選択
(先進的デジタイズツールバー)
 ・地物の移動、地物のコピーと移動:どちらもよく使うが、並べて同時に表示できない
 ・地物の回転
 ・切断箇所
 ・選択地物の結合
(ラベルツールバー)
 ・ラベル、ダイアグラムを移動


航空写真の上に地形図などを重ねて表示させる p.250

試行錯誤中です。とりあえずのやりかた。
書き出したい部分を表示させる。
「プロジェクト」→「インポートとエクスポート」→「地図を画像にエクスポート」
書き出した画像ファイルを画像処理アプリで開く。
カラーモードをグレースケールに変更する。
「明るさとコントラスト」を調整。コントラストは最高値にする(2階調化)。どこまで表示させるか(閾値)は「明るさ」で調整する。
「階調の反転」で白と黒を反転させる。
上書き保存する。
画像ファイルをレイヤパネルにドラッグ
追加されたラスタレイヤを選択して右クリック
「プロパティ」→「シンボロジ」→「カラーレンダリング」→「混合モード」→「覆い焼き」→「ok」



その2(整形など)はこちら
その3(GPSとの連携)はこちら


2022/12/1

2021年3月12日金曜日

ワードで図形処理

グループ化

「ホーム」→「選択」→「オブジェクトの選択」でオブジェクト選択
右クリック→「グループ化」



テキストボックス内の書式変更

テキストボックス内の文字を選択
「ホーム」→「段落」→「行と段落の間隔」をクリック



テキストボックス内の余白

テキストボックスを選択して、右クリック→「図形の書式設定」→「図形オプション」→「レイアウトとプロパティ」



図形の整列

図形を複数選んで、「書式」→「配置」→「配置」






2020年12月28日月曜日

ヒョウタンゴケ

ヒョウタンゴケ Funaria hygrometrica (ヒョウタンゴケ科) <種一覧へ> <マトリックス> 2012東京A

もしかしたらセンボンゴケ科のナガバヒョウタンゴケではないかと思い、検鏡しましたが、まるで違いました。ナガバヒョウタンゴケの葉縁部の細胞はかなり小さいようです。
細胞はアゼゴケにとてもよく似ていました。
1枚の葉の細胞だけ見ても、アゼゴケと区別できないのではないかと思いました。
コケ雑記さんのヒョウタンゴケにとてもよく似ていました。
検鏡した葉は多分雄苞葉でした。雄苞葉は比較的よく平開しており、メスとは雰囲気が違うように思います。メスはお椀状がもっと顕著で、いつも包み込んでいるような雰囲気なのかもと思います。
アゼゴケに比べて、鋸歯は少ないと思いました。季節的にアゼゴケは枯れてしまっているかもと思いました。

写真1:我が家のコケ鉢の個体です。アゼゴケもヒョウタンゴケもどちらもあります。

写真2:雄

写真3:雄

写真4:葉

写真5:葉

写真6:葉

写真7:葉

写真8:葉身下部

写真9:葉身下部

写真10:葉身下部

写真11:葉身中部の細胞。76×36μmほどでした。

写真12:葉身中部の細胞。72×32μmほどでした。

写真13:葉身中部の細胞。細胞壁はとても薄いです。

写真14:葉身上部

写真15:葉身上部


2020年12月24日木曜日

ウロコミズゴケ

ウロコミズゴケ Sphagnum squarrosum 2009長野22

八ヶ岳の針葉樹林帯です。
枝葉の断面作りがまるでダメでした。葉緑細胞がどうなっているのかよくわかりませんでした。
しかし、枝葉の反り返り具合で、ウロコミズゴケの可能性はとても高いと思います。

写真1:生育状況

写真2:生育状況

写真3:生育状況

写真4:全形

写真5:枝や葉の様子

写真6:茎葉

写真7:茎の表面

写真8:茎の断面

写真9:茎葉

写真10:茎葉

写真11:茎葉の葉身下部。翼部の舷がこれではよくわかりません。

写真12:茎葉の葉先

写真13:枝葉

写真14:枝葉の葉身下部

写真15:枝葉の断面。まるでダメでした。


2020年12月21日月曜日

ナガヒツジゴケ

ナガヒツジゴケ Brachythecium buchananii (アオギヌゴケ科) ヒツジゴケ類 <種一覧へ> <マトリックス>

ナガヒツジゴケの生態写真あれこれです。
イメージですので、間違いが紛れ込んでいる可能性があります。
ハネヒツジゴケとの違いはあまり自信がありません。葉先は毛尖か鋭尖頭か、枝が円柱状かどうか、などに注意しています。
ヒモヒツジゴケとは枝の太さや立ち具合、葉のお椀状具合などが違うと思いますが、ナガヒツジゴケも状況によっては枝が立ち気味になることもあるかと思います。
ナガヒツジゴケは縦皺が顕著ということになっていますが、結構微妙なもあるかと思います。そうなりますと、ヒツジゴケと区別できないのではないかと思えてきます。

写真1:180217上野公園

写真2:180217上野公園

写真3:180217上野公園。縦皺は不明瞭かも。

写真4:180226三重。ヒモヒツジゴケに似てます。

写真5:180226三重

写真6:170413平松緑地

写真7:170413平松緑地

写真8:180411町田

写真9:180519練馬

写真10:170412若草公園

写真11:150327西国分寺

写真12:150327西国分寺

写真13:161221青梅

写真14:161224青梅

写真15:170117青梅の森

写真16:161208上野公園

写真17:161208上野公園

写真18:161208上野公園

写真19:180226三重

写真20:161212小仏峠

写真21:161212小仏峠

写真22:161212小仏峠

写真23:130509愛媛。これはもしかしたら違うかも。

写真24:161025市原

写真25:170101御岳山。こちらの株とよく似ています。

写真26:170204御岳渓谷

写真27:140421普代村

写真28:130502葛西

写真29:170330青梅の森。このパターンはたくさん出ました。