奥多摩の山地渓谷のやや乾いた岩に生えていました。
全体小さめで、枝はボサボサしているので、生えている雰囲気はコモチイトゴケに似ていると思いました。コモチイトゴケは葉身細胞が50~70×3~4μmほどになり、もっと長くて細いです。
同属のヤマトキヌタゴケとの識別は難しいですが、葉身中部の細胞はエゾキヌタゴケの方が太短く、縦横比が1:5程度です。ヤマトキヌタゴケは1:10くらいで、細長いそうです。
細胞の様子はミヤマハイゴケもよく似ていますが、ミヤマハイゴケの茎や枝は紐状で、あまりボサボサしていませんでした。図鑑によりますと葉先の鋸歯が若干違うようですが、結構微妙です。エゾキヌタゴケの中肋はミヤマハイゴケに比べて長めで、2分の1~4分の1だそうです。
写真1:生育状況。蒴柄を伸ばし始めているところ。
写真2: やや乾の様子。コモチイトゴケによく似ていますが、これは岩に生えています。
写真3:茎。蒴柄は赤です。
写真4:雌苞葉
写真5:葉
写真6:葉。左右相称。
写真7:葉身下部
写真8:翼部は暗色。翼細胞は小形で方形。20個以上はありそうです。
写真9:葉身中部の細胞
写真10:葉先には微妙に鋸歯があります。
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