とても小さなコケです。
同属のスジウスグロゴケは高山に生えて、細胞壁は薄壁だそうです。ヒメウスグロゴケは厚角でした。パピラは不明瞭でよくわかりませんでした。
葉は全縁で、葉縁はほとんど反曲していませんでした。
図鑑には中肋は葉先近くに達するとなっており、検索表もそっちに入っていますが、野口図鑑の絵を見ると、3分の2程度です。この個体も3分の2程度でしたので、平凡社の記述間違いではないかと思いました。
同じように山地の樹幹に生えて、葉の大きさも同程度のタチヤナギゴケは葉縁が反曲し、葉先には鋸歯があります。細胞は薄壁で、細胞の上端にパピラがあります。
アサイトゴケも多少似ていますが、アサイトゴケは岩上に生え、葉縁に鋸歯があります。
写真1:樹幹に生えていました。
写真2:枝や茎は紐状です。
写真3:蒴は直立です。帽に毛はありません。
写真4:ヒロハツヤゴケに比べてとても小さいです。
写真5:湿の様子。
写真6:よく開出します。
写真7:茎葉です。
写真8:蒴
写真9:毛葉
写真10:葉は0.6mmくらいです。
写真11:中肋は3分の2くらいです。
写真12:鋸歯はありません
写真13:中肋は少し長めです
写真14:葉身下部
写真15:葉身中部の細胞。10μmくらいはあります。
写真16:葉身上部
写真17:葉身上部の細胞。パピラは細胞のへりのあたりにあるような、ないようなです。
写真18:葉先は全縁です。
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