2020年11月20日金曜日

ヒメウスグロゴケ

ヒメウスグロゴケ Leskeella pusilla (ウスグロゴケ科) <種一覧へ> <マトリックス> 2004神奈川83

とても小さなコケです。
同属のスジウスグロゴケは高山に生えて、細胞壁は薄壁だそうです。ヒメウスグロゴケは厚角でした。パピラは不明瞭でよくわかりませんでした。
葉は全縁で、葉縁はほとんど反曲していませんでした。
図鑑には中肋は葉先近くに達するとなっており、検索表もそっちに入っていますが、野口図鑑の絵を見ると、3分の2程度です。この個体も3分の2程度でしたので、平凡社の記述間違いではないかと思いました。
同じように山地の樹幹に生えて、葉の大きさも同程度のタチヤナギゴケは葉縁が反曲し、葉先には鋸歯があります。細胞は薄壁で、細胞の上端にパピラがあります。
アサイトゴケも多少似ていますが、アサイトゴケは岩上に生え、葉縁に鋸歯があります。

写真1:樹幹に生えていました。

写真2:枝や茎は紐状です。

写真3:蒴は直立です。帽に毛はありません。

写真4:ヒロハツヤゴケに比べてとても小さいです。

写真5:湿の様子。

写真6:よく開出します。

写真7:茎葉です。

写真8:蒴

写真9:毛葉

写真10:葉は0.6mmくらいです。

写真11:中肋は3分の2くらいです。

写真12:鋸歯はありません

写真13:中肋は少し長めです

写真14:葉身下部

写真15:葉身中部の細胞。10μmくらいはあります。

写真16:葉身上部

写真17:葉身上部の細胞。パピラは細胞のへりのあたりにあるような、ないようなです。

写真18:葉先は全縁です。


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