奥多摩で見ました。
背片の先は全縁のことも、1~複数の歯牙があることもあるようです。
腹片内側(腹縁)は延下したり、しなかったりしていました。平凡社の検索表では延下するグループです。
背片の先が尖っていると、ヒメクラマゴケモドキに似てきますが、シゲリはキールがなく、腹片や腹葉が幅広くてよく目立ちます。ヒメクラマゴケモドキは弓なりのキールがあります。腹片は細めで、長さは幅の3倍くらいです。シゲリは長さが幅の2倍くらいです。
オオクラマゴケモドキも似ていますが、こちらも腹片は細めで、長さは幅の3倍くらいあります。オオクラマゴケモドキは普通背片の先に鋸歯が出ることはないと思います。シゲリクラマゴケモドキは3兄弟で、ほかにアカクラマゴケモドキとサンカククラマゴケモドキという変種があるそうです。アカクラマゴケモドキは四国の剣山に分布して、背片が幅広いもの、サンカククラマゴケモドキは本州中部と九州に分布して、腹片の先端部に鋸歯があるものらしいです。
写真1:結構大きめです。
写真2:枝は少し多め。
写真3:
写真4:全形
写真5:腹面。この個体は背片の先に数個の歯牙がありますが、全縁のこともあります。歯牙が1つだけだと、ヒメクラマゴケモドキに似てきます。
写真6:腹片がとても大きく、よく重なっています。
写真7:腹面腹面。腹片が幅広く、きれいに並んでいます。腹片が浮き気味に見える点もポイントのようです。
写真8:腹面。腹片や腹葉はほぼ全縁です。腹片の先に鋸歯があると、別の変種のサンカククラマゴケモドキになるようです。
写真9:腹葉を外して、腹片の腹縁の延下を見たところ。あまり延下していません。
写真10:これは結構延下しています。延下の程度は結構微妙です。平凡社の検索表ですと、シゲリクラマゴケモドキはよく延下することになっています。
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