2018年12月22日土曜日

ミヤマシッポゴケ

ミヤマシッポゴケ Dicranoloma cylindrothecium (シッポゴケ科) シッポゴケなど <種一覧へ> <マトリックス> 1812埼玉86

葉身中部の細胞の細胞壁にくびれがあって、葉先が折れやすいのはミヤマシッポゴケだけだと思います。よく折れていればミヤマシッポゴケの可能性がとても高いと思いますが、折れていないからといってミヤマシッポゴケではないとはいえないと思います。
別のミヤマシッポゴケの検鏡結果はこちらです。最初カモジゴケと考えましたが、ミヤマシッポゴケの間違いでした。
奥多摩の養沢で見た個体も、カモジゴケかと思ったらミヤマシッポゴケでした(これも中肋のステライドを確認)。
ミヤマシッポゴケは別属だけあって、しっかり検鏡すればわかりやすいと思います。
カモジゴケとは、中肋のステライド、細胞の大きさや形、葉形、折れやすさなどがポイントだと思います。仮根の色はどちらも褐色が多いかと思います。
オオシッポゴケとは葉形がかなり違うと思います。オオシッポゴケは葉先まで幅があってずんぐりしています。細胞ではシッポゴケとオオシッポゴケは区別できないかなと思います。
シッポゴケは、乾の時、葉が横に開出してよれよれすることが大きな特徴ですが、たまにそれほどでもないこともあり、細胞や葉形などをもとに総合的に判断するしかないかなと思います。

 写真1:乾いた岩に着生

 写真2:葉は立ってます。

写真3:全形 

 写真4:葉の先は折れやすいようです。

 写真5:仮根はほとんどありません。葉は折れやすいようです。

写真6:葉 

 写真7:基部

 写真8:基部

 写真9:基部

 写真10:基部の細胞

 写真11:葉身中部

写真12:葉身中部の細胞。細胞壁にくびれあり。 

写真13:葉身中部の細胞 

写真14:葉身上部裏面の中肋 

 写真15:葉身上部

写真16:葉先


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